算数の文章題が苦手な人に向けたヒントです。
算数 文章題 苦手 小学生 中学生 読解力 教え方
「算数の文章題が苦手なんです」というお話を とてもよく 耳にします。「算数の」の「の」の話をします。助詞の「の」です。
(助詞とか 格助詞とか 難しい言葉はひとまずおいておいて)
算数の文章題が苦手 小学生
ブタの3倍は ニンジンです。
ブタ「の」3倍とは、こんなイメージです。「3倍」という言葉が 「ブタの」という言葉で 具体的かつ限定的になっています。
3倍です ⇒ なんの? ⇒ 「ブタの」3倍です
これが「の」の 日本語としての使われ方(の1つ)です。
ブタの3倍
ブタ × 3
算数になると「ブタの3倍」は「ブタ × 3」と表します。
算数 文章題と教え方
ブタの3倍は ニンジンです。
という文章がでてきたとき、
「ブタ × 3」
なのか
「ニンジン × 3」
なのか、分からなくなる人がいます。
「ブタの3倍」と書いてあるので、算数の式で表すと「ブタ × 3」です。
「は」の使い方のイメージは、算数の記号で表すと「=」です。
「ブタの3倍」「は」「ニンジン」です
「ブタの3倍」「=」「ニンジン」
算数の文章題を解くときに 大切なことは、「の」「は」などの使い方が理解できていることです。
「の」「は」などの助詞は、文章の構造を支配する とても大事な言葉です。
日本語を「聞き心地よく話せること」と「文章の構造を理解して使えること」は、まったく異なるスキルです。
算数 文章題 解き方 コツ
「倍」がついているから かけ算
問題文の中に「倍」という言葉が入っていたら かけ算をしてください。こうやって教えたくなります。
ブタの3倍はニンジンです。ブタの重さが5kgのとき、ニンジンの重さは何kgですか?
「ブタ × 3 = ニンジン」
「5 × 3 = 15」
ニンジンの重さは15kgです。
「倍」がついているから かけ算で 正解です。
ブタの3倍はニンジンです。ニンジンの重さが18kgのとき、ブタの重さは何kgですか?
「ブタ × 3 = ニンジン」
「18 ÷ 3 = 6」
ブタの重さは6kgです。
「倍」がついているから かけ算で 間違いになりました。
読解力ってどんな力?
「倍」という言葉(単語)だけでは、文章の意図を 理解して 読み取ることは 絶対にできません。
ちょっと強引な例えになりますが
「僕の」夕飯で 食べられる「ブタ」
なのか
「僕は」夕飯で 食べられる「ブタ」
なのかで
「僕」の運命は、まったく別のものになります。
目を大きく開いて じっくりと着眼すべきは、「僕」や「ブタ」などの 名詞ではなく、「の」や「は」などの 助詞です。
算数ができるようになってくると、国語も 自然と できるようになっていきます。算数の文章題を読む力は、そっくりそのまま国語の問題を読む力につながります。逆もまたしかりですが。
お読みいただきありがとうございます。
算数の文章題を伝えるときのヒントとして、引き出しの中にソッとしまっていただけるとうれしいです。
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